ギャルスンの士官候補生第1期生に対するギャルスン訓練が終了

昨日、ギャルスン士官候補生の第1期生に対するギャルスン訓練が終了した。この日ギャルスン訓練を行う学校である4つのギャルスン・アカデミーにおいて、ギャルサップの第一陣の誕生を祝う卒業式パレード(POP)が同時並行的に行われた。4つのギャルスン・アカデミーの所在地は、コトカ(ウォンデゥフォドラン)、ペマタン(サムドゥプジョンカ)、ジャムツォリン(サムツェ)、ギャルポジン(モンガル)である。
国王陛下はコトカでの式典に出席し、4つのアカデミーのギャルサップたちに演説した。ギャルツェン王妃陛下、ギャルセイ・ジグメ・ナムゲル・ワンチュク殿下(国王夫妻の第1子)、ギャルセイ・ウゲン・ワンチュク殿下(国王夫妻の第2子)が国王陛下に同行した。
首相、軍将校、政府高官、ブータン中央仏教連盟の師であるローペン高僧、外国高官なども式典に出席した。
ギャルツァブ・ジグメ・ドルジ・ワンチュク殿下(第3番目に年上のブータン王子)、ケサン・チョドレン・ワンチュク王女殿下、デチャン・ヤンゾム・ワンチュク王女殿下は、陛下の代理として、それぞれギャルポジン、ジャムツォリン、ペマタンのギャルスン・アカデミーでのパレードに華を添えた。ギャルサップの家族たちは、この重要な行事を祝うために4つのアカデミーに招待された。(訳者によるギャルスン国家奉仕隊についての簡単な説明は、この記事の最後の章として付けている)
ギャルサップに演説した国王陛下は、ギャルスンが私たちの国家建設の進行過程に不可欠な要素であり、ギャルスン訓練・研修はブータンの将来のすべての世代がより強く、より有能になり、国家に奉仕する準備が整うための変革の旅であると述べた。
国王陛下は、国家としての目標について、すなわち、国という最大の富と遺産を、未来の世代にそのまま引き継ぐことについて語った。「私たちが持っているものを守るだけでなく、進歩と継続性を確保するのは、すべてのブータン人の責任です」と国王陛下は述べた。
「私たちは、過去の成果を土台として、世代を超えた継承と進歩の積み重ねを必要としています。そうすることで、ブータンは10年、1世代、1世紀ごとに、より大きな繁栄と幸福を享受できるのです」
陛下は、国家奉仕は、国と国民の安全、安定、幸福のために私たちが今日行っていることの重要な一部であり、永遠に続くものであると述べた。ブータン国民一人ひとりが10人分の力と能力を体現できるようにすることで、国はその影響力を拡大し、団結、規律、共通の目的に基づいた未来を確保することができると述べた。
卒業式パレードは、2024年のギャルスン奉仕団2,001人の若い男女の人生における重要な節目であり、士官候補生から本格的なギャルスップへの移行を象徴している。このイベントは、彼らの業績とブータンの忠実な国民としての責任を担う準備を祝うものであった。
2024年9月5日に開始されたこの訓練・研修のシラバスは、基礎軍事訓練、体力づくり、障害物コース、武器の取り扱いなどを含む3か月間の統合カリキュラムで構成されていた。さらに、ギャルスプ隊員らは国家教育、ブータンの歴史、国内の安全保障、チョーシェ・ラリム(精神的な教え)、リーダーシップスキルに関する研修にも参加した。
今後、ギャルスップたちはギャルスン本部から要請があれば国家奉仕を行う態勢を整えている。さらなる発展の機会には、ギャルスン・アカデミーの建設などの国家プロジェクトへの参加を通じて専門的・技術的スキルの専門的な実地訓練を提供する「ギャルスンのためのギャルスップ」などのボランティア研修が含まれる。
ブータンの国家奉仕であるギャルスンは、2019年の第112回建国記念日に国王陛下によって発表された。ブータンの若者が国家建設において中心的な役割を果たし、同時に国の平和、安全、主権を守れるように計画された先見性のある制度である。
国家奉仕制度ギァルスンに対する補足的説明(翻訳者)
2019年12月17日の112回のブータン建国記念日に、国王はギャルスン(Gyalsung)という名前の新たな国家奉仕(National Service)を制定したいという考えを発表した。その後、国によるギャルスン国家奉仕の詳細は、法律によって明確化され、2022 年 11 月 11 日にブータンの議会でギャルスン法(Gyalsunng ACT)として採択された。いかなる国家奉仕は憲法第 8.1 条に定められているように、ギャルスンもすべてのブータン国民に義務付けられている基本的な義務となった。
最初の1期グループに対するギャルスン訓練・研修は、2024 年 9 月 5 日に開始された。ギャルスンは、すべてのブータン人が18歳になれば、国が計画する1年間の訓練・研修を受けなければならない。
ギャルスン訓練・研修を修了した人はギャルスプ(Gyalsup)となり、ギャルソン本部からの指示によってギャルソン任務(義務的なものと随意的なものとがある)を果たしながら、国に奉仕する。(35歳から45歳までは、ギャルソン予備員と呼ばれる)ギャルソン予備員が45歳になると、以前から存在している国家奉仕制度であるデースウプ(De-suup)として勤務できる。
ギャルスン訓練・研修は、国内4ヶ所に開設された4つのギャルスン・アカデミー(教育訓練施設)で行われる。
ギャルスン訓練・研修は次の項目からなる。(1) 基礎軍事訓練 (2) 国家教育と生活スキル (3) その他の専門分野および、理事会が選択する項目
その他の定義として、
「ギャルスン」とはブータンの国家奉仕の制度を意味する。
「士官候補生」とは、ギャルソン本部に登録され、ギャルソン訓練のために入隊した者を意味する。 ギャルスプおよび「ギャルスン予備隊(Gyalsung Reserve)」は、ギャルソン本部からの指示によってギャルソン任務(義務的なものと随意的なものとがある)を果たす。