「幸福の国」とは?

「幸福の国」とは、ブータンミュージアムを、ひとつの博物館として、運営、活動を支えている団体です。その事務所が存在する自治体である福井県に、特定非営利活動法人(NPO法人)「幸福の国」としての設立を申請して、2012年8月29日に認可されました。

現在は、福井県より「認定NPO法人」として正式に、認められています。

 

NPO法人「幸福の国」の設立の経緯

 ブータンでは、2008年に初めて憲法が制定され、同じ年に総選挙が行われて政権与党が誕生するなどして、二院政民主主義国家の枠組みが確立しました。ブータンの政治は、これらの変革によって、約100年続いた絶対君主制から民主主義立憲民主制に移行したと考えられます。

 1979年、即位してから7年、24歳の第4代国王は国際会議からの帰国の途中での記者会見で「Gross National Happiness(GNH)は、GNPよりも大切である」と初めてGNHという言葉を口にしました、それ以降、ブータンはGNHの理念をさらに深め、発展させて、国の政策や発展の目標理念としてきました。 憲法では、「第九条第2項: 国はGNHの希求に成功できる状況に発展するよう努力する」と、GNHという言葉が明確に表されていますが、GNHは、憲法の全体を支配する基礎的概念として埋め込まれています。また、2院制の議会制民主主義が順調に発展していく中で、GNHの意味をさらに深めるために、国民に対するGNHに関するアンケート調査やGNHそのものの研究が現在も続けられています。

 2000年代に入って、これまでのように、経済的な発展を最優先させる政策では、必ずしも人々の幸せは得られないという考えが、世界の人々の間に広まっていきました。2015年に国連は、世界の国の発展目標として、SDGs (Sustainable Development Goals:持続可能な発展目標) を打ち出しましたが、この目標を創案する過程で、GNHは大きな指導的先見の明の役割を果しました。

 一方、日本政府はこれまで、経済成長の指標としてGDP (国内総生産)の増大を目指してきたが、2010年ごろから、国民の幸福度を開発指標とする研究が、内閣府経済社会総合研究所において本格的にスタートされています。また、国内の自治体の中に、ブータンのGNHの考え方を積極的に取り入れながら、独自の住民の幸福を追求する政策に取り組むいくつかの自治体も現れてきました。

 福井県においては、地方行政の方向性や将来像を明らかにするために、市民が将来に対して抱く「希望」が、他者と共有する社会的な希望となり得るとして、その希望の本質を的確に捉えて、それらを政策に反映させようとする政策決定の手法の研究を進めていました。そのなかで、幸福は、現在の状態がこのまま続いてほしいと思える満足感として、希望は将来の変化を求める心的表示と捉えています。福井県が進めた政策研究の報告書で、現在の幸福を将来につなぐ役割を担うのが、希望を持った行動であると主張しています。

 2011年11月にブータン国王は、その前年のブータン-日本国交25周年を記念することと、その年に起きた東日本大震災の被災者を見舞うために、日本の国賓として、王妃とともに来日しました。国王夫妻の来日を歓迎するために、日本政府とブータン政府によるレセプションが開かれましたが、そこに当時の西川一誠福井県知事が招待されました。西川知事は、ブータンと福井県がこれまでそれぞれ独自に追及してきた政治理念あるいは行政の将来像について共同研究を進めるために、ブータンと福井県の間で人的な交流を計りたいという申し出を、親書として国王に渡しました。その翌年の3月に、ブータンのGNH研究の第一人者であり、国立ブータン研究所の所長であったダショー・カルマ・ウラ氏(現在はPh.D)が来日し、同研究所と福井県が、福井県の出した申し出に沿った研究で相互協力することを約束する覚書に調印しました。

 これらの二つの出来事によって、福井県とブータンとの間で、力強い交流の懸け橋ができ、ブータンと福井県との間の交流の距離観が一気に縮まりました。

 2012年5月に、その後にNPO法人「幸福の国」の最初の理事長となった野坂弦司氏は、ブータンに出向き、内務文化省ミンジュ・ドルジ文化局長、ダショー・カルマ・ウラ氏、ブータン国立博物館シニア学芸員等と会談し、福井市内にブータンミュージアムを開設することについて、承認と協力を要請し、ブータン側からの了解の回答を貰って帰国しました。

活動の目的

 わたしたちは、より多くの人がブータンに対する関心を寄せ、より深くブータンを理解することによって、日本とブータンとの間の国際交流および国際協力の発展に寄与することを願っております。またこの目的に沿った活動を通して、ブータンのみならず、世界の各国との同じような支援をしたいという人々の願いも大切にしていきます。私たちがどのような社会を目指すかを考える上での有用なヒントが得られるような活動を行います。また地域に貢献するNPOとしての役割として、地域人々の福祉向上につながる活動も考慮します。

 

アクセス

 ブータンミュジアムと同じです。 

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