高いリスクの農村の維持可能性:JICA調査

2017年10月28 投書

 JICAは長い間、ブータンの地方分権化の過程について、特に人的資源の開発に重きを置いて、長く関わってきた。現在JICAは、「地方行政プロジェクトにおける地域社会の取組みの支援」プロジェクト(SCLGプロジェクト)を3つのゾンカクを調査対象に選んで、その支援実行の際に地方行政局(DLG)と協力している。ブータンにおける地方行政についての地域社会の取組みを研究するために、私は9月10日に技術専門家としてDLGに招待された。そしてプナカのリンブカをパイロットのゲオの一つとして調査を主導した。

 JICAのシニアのアドバイザーとして、私は3週間ブータンで仕事をする機会を得られて大変嬉しく思った。私は毎日新らしい何かに出会い、私の滞在の間に、国土の美しさについて多くを学んだ。プナカのドンポラと呼ばれる小さなチオクに訪ねた後に、そこで私は、2日間地方の人々と接して、社会調査を行って、私はある心配させられる問題に遭遇した。

 4WDの車でクルタンからドンポラまで上るのに40分かかったが、その間、水晶のように美しい川と、山の中の黄色の稲田と緑の畑の驚嘆すべきまだら模様の最高の眺めに感動していた。私の訪問の目的は、特に第12次5ヵ年計画のテーマ:「進化した地方分権による調和のとれた持続可能な社会」に関連して、そこの地域の開発における問題を明らかにすることであった。

 ドンポラにおける調査で、私は日本で広く使われている「T字形社会調査法」(T-shape Community Survey Method)を採用した。この方法の基本は、「T」字のような家族の木を描くことである。地域社会の人々をワークショップに案内し、家族の人たちが一緒に住んでいることと、すべての子供がその性別と年齢を示す家族の木を形成し、外部に移り住んだ子供たちを、居場所と職業を示している赤色の円の中に入れた。このように操作を単純に、また容易にすることは、調査の目標でもある。

 ホテルに戻り、何人がドンポラの中と外に住んでいるか計算し、人口ピラミッドを作った。調査は2時間かかり、計算と解析にはコンピュータは使わず、1.5時間かかった。次の日私は、リンブカ・ゲオの職員の出席の下でドンポラの住民に調査結果を説明した。

 現在ドンポラには47人の男性と46人の女性が住んでいて、20人の男性と23人の女性がクルタンのような近くの場所に移り住んでいる。ドンポラから遠いところに移った男性は62人で、同じような女性は56人であった。それらの多くは、ティンプーに住み、数名が外国に住んでいた。総和として、82人の男性と79人の女性がそのチオから移住していて、93人がそこに住んでいた。

 私は住民に、農村の持続可能性を分析するために日本で開発された「危機的な地域社会」の概念を紹介した。農村の人口の半数以上が65歳以上であれば、それは「危機的」であり、将来そこでの高齢者の大多数で社会活動を行うことが難しいので、持続可能ではないと判断される。灌漑の水路を掃除すること、地域の道路や設備を補修したり、季節のお祭りの世話をすることは、長い間、地域社会によって成し遂げてきた仕事の例のいくつかである。言うまでもなく、地方行政は、高齢者の増加に対して、社会福祉サービスの財源として地方税から安定した歳入を期待することはできない。日本における危機的な農村は、農村から都市への急速で大量の人口流出の結果であった。ブータンもすぐに後に続くことになるだろう。

 

 多くの転出者があって、ドンポラは「危機的」か?

 人口の16.1%(10人の男性と5名の女性)だけが、65歳以上であり、この点では、ドンプラが危機的な社会ではないと示された結果を聞いて、住民は喜んだ。彼らはまた、26歳から55歳までの最も生産的な年齢のグループは、41.9%(17人の男性と22人の女性)で正常であると聞いて元気を出していた。私はRNR(再生可能な天然資源:Renewable Natural Resources)センターにおける農業普及職員のカウンターパートとして、農民のグループを形成するよう勧めた。なぜなら、生活のためにすべての住民が野菜生産に依存しているからである。

 しかし、ドンポラはそれ自身、持続可能ではないことを調査結果が示している。そこでは母系社会であり、男性が女性の家に結婚してい住み、ドンポラに留まる。16歳から25歳までの若い女性は、2人しかそこに住んでおらず、そのうち1人だけが独身である。従って、将来家庭の数が増える可能性はない。このためにドンポラの持続可能性は正に高い危機にある。

 これは単なる統計的な人口減少ではなく、農村の持続可能性の考察のために取り入れた人口構造の変化である。「T字形社会調査法」は、この目的には効果的な方法であり、ブータンのより広い地域で、持続可能性についての場所の特殊性を考慮することにこれを採用することが薦められる。

 日本は、世界的な問題の解決に対する先駆者である。日本で直面した問題は近い将来、発展途上国において同じような課題として提起される。1960年代と70年代における日本の急速な経済成長の間、我々は広汎な環境汚染による深刻な問題の中に突き進んだ。日本の科学的な研究と発展(R&D)は、それらの問題のいくつかに、生産操作上の解決を見出した。産業廃棄物処理と省エネルギー技術は、日本から移譲できる技術の例である。

 一方、我々は、その場所毎に特定の異なった問題があることを知っいる。そして洗練された科学実験室でも、必ずしも解決が与えるとは限らない。農村-都市間の移住は、このような問題の一つで、日本を含めたどの先駆者も、状況が異なるので、直ぐには解決することはできない。

 

先駆者としての日本の役割は何か

 SCLGプロジェクトの計画の一つとして、日本での研修の形をとる。JICAは、日本の地方行政とその発展を視察するために、DLGのスタッフと地方行政職員を招待している。そこではブータン人と日本人の政策作成者の間での直接の話合いが予定され、研修者は農村の持続可能性の問題に対する画期的な考えを生み出すことが期待されている。

 ブータンの指導者の2番目のグループが現在日本を訪問中である。私は彼等と実りある活動を共有しながら案内し、お互いの状況の違いを乗り越えてうまく研修が運ぶことを望んでいる。

 

 マサノブ・キヨカ(Mr.)

 シニア アドバイザー

(キヨカ氏は、東京、日本から短期JICA専門家として派遣されていた。)

 

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