ブータン偉大な人々の森の保護プロジェクトに参加
2023年9月4日
YK・プーデ
10億本の木を植え、100万ヘクタールに及ぶ東ヒマラヤの土地に偉大な人々の森(GPF)を復元するプロジェクトが9月2日に発足した。
インド(北東部)、ブータン、ネパール、バングラデシュがこのプロジェクトに参加しており、このプロジェクトはニューデリーでのG20議長国の成果であり、10億米ドルを集める可能性がある。
昨年、ヒマラヤ東部地域では異常気象により150万人が避難を余儀なくされ、この状況が続けば2050年までに壊滅的な結果が予測されている。
この取り組みでは、地方自治体レベルの森林保護活動家が参加し、2030 年までに完了する予定である。
環境保全のためのブータン信託基金(BTFEC)とブータン生態学会(BES)は、他の地域の実践団体とともに国内でのプロジェクトの実施を主導する。
BTFECの最高責任者であるカルマ・ツェリン氏(博士)は、ブータンは国民の幸福にとって環境がいかに重要であるかを認識し、環境を第一に考え、気候危機との戦いにおいて長い間重要な役割を果たしてきていると述べた。
「私たちは偉大な人々の森の保護計画構想に参加することを熱望し、それを通じてブータンにおける森林復興活動の規模、拡大、成長を支援し、豊かで生物多様性に富んだ森林を保護したいと考えています」と彼は述べた。
BESの創設者兼事務局長のナワン・ノルブ博士は、気候危機には緊急性、目標、野心を持って何倍もの規模で対処する必要があると述べた。
「BESは、2030年までに1,000万本の植林を支援することでその役割を果たす積りであり、GPFとのパートナーシップにより、BESはブータンがカーボン・ネガティブで気候ポジティブを維持できるよう支援しながら地方の繁栄を築くことができるであろう」
東ヒマラヤの偉大な人々の森
これは、南アジア最大の森林の復興と保全の取り組みの 1 つであり、米国コンサベーション・インターナショナルとインドのアッサム州バリパラ財団との相互協力によるものである。
山岳地帯のブータンとネパールと、マングローブの生育するインドとバングラデシュの間には、約10億人の住民が住んでいる。
この 4ヵ国は、ブータンとネパールの山岳地帯から始まり、バングラデシュのデルタ地帯に至るガンジス川とブラマプトラ川という、巨大な単一のつながった生態系を共有している。
この取り組みは、バリパラ財団、アッサム、コンサベーション・インターナショナルによって主導されている。
バリパラ財団のランジット・バルタクル会長は、この取り組みはG20議長国のインドからの激励によって生まれた地域を保護する運動であると述べた。
「この歴史的な取り組みにより、ヒマラヤ東部とそこに直接依存する10億人の人々が国際的な環境保全課題に加わることになります。私たちは、この美しい地域の土地と水に依存している10億人の人々の生活を改善することを望んでいます」と彼は述べた。
コンサベーション・インターナショナル・アジア・パシフィックのリチャード・ジェオ博士は、ヒマラヤ東部の人々は地球上で最も気候変動に脆弱な人々の一部であり、氷河の融解や海面上昇、さらに頻繁に発生する激しい嵐の脅威にさらされていると述べた。
「偉大な人々の森はこの危機への対応です。 その野心と規模は当然、この地域の生態学的重要性に国際的な注目を集めるはずです」と彼は述べた。
同氏は、現在最前線に立っているヒマラヤ東部の人々が、これまで排出した(地球温室効果ガスの)排出量は、気候危機を引き起こした原因となった大量の温室効果ガスの排出量のほんの一部にすぎないと述べた。