ブータンの気候変動の映画が国際映画祭に選ばれる

2021年11月13日

ヤンギェル・ラデン

 1分間のブータン映画「雪ライオンと氷河学者」が、12月8日にパリで開催される世界気候の日のモバイル映画祭の授賞式で35ヵ国の上位50本の映画の1つに選ばれた。

 この国際映画祭では気候問題に取り組んでおり、第17回のテーマは、国連開発計画(UNDP) と共同で立ち上げられた「Making Peace with Nature (自然と共に平和を作る)」である。

 この映画でアルン・バッタライ監督は、国立水文&気象学センター(NCHM)の氷河学者、プンツォ・ツェリン氏が、毎年調査のために徒歩で氷河に行き、社会を護るために、私たちのような小さな国が気候変動と戦うために何ができるかを描いている。

 アルン・バッタライ氏は、専門家が道路やヘリコプターを使って氷河を監視している先進国とは異なり、インフラが限られている環境で、氷河を監視することがいかに難しいかを見て驚いたと語った。 「このとき私はビデオを作成することを動機付けられました。そして氷河湖決壊洪水(GLOF)は時限爆弾ですとプンツォ・ツェリン氏が語ったときに、私は強い懸念を感じました」

 詩的な語りで、アルン・バッタライは、彼の映画の主人公であるプンツォ・ツェリングが直面しているジレンマ、すなわち、彼の心と頭の間、あるいは彼の信念と教育の間の格闘を描いている。 激怒した神々の住む山々は触れてはいけないという文化的信念に抵触してはいけない。さもないと、山々は悲惨さを解き放ち、破壊がプンツォ・ツェリングを悩ませる。 一方、氷河に関する実証的研究を行うことが彼の仕事である。

 山の近くに住む地元の人々は、測定を行うために毎年山を訪れることに対して彼に警告した。彼らは不吉なことが起こるのではないかと恐れている。

 「雪ライオンと氷河学者」の映画は、アルン・バッタライ氏がプンツォ・ツェリング氏と共同で制作している「山の男」というタイトルの20分の短編映画からの抜粋である。

 彼は、毎年氷河を監視しているNCHMの職員と、彼らが緊急に必要とされる国際的な支援を得ることができるように、彼らの挑戦に光を当てる動機で映画祭に参加したと述べた。

 MFF(モバイル映画祭)の賞に選ばれた50本の映画は、MFFのWebサイトとソーシャル・メディアで見つけることができる。

 MFFは、9つのカテゴリーの助成金で30,000米ドル相当の9つの賞を授与する。 11月2日から11月30日まで、一般の人々はSensCritique (フランスの文化的なWebサイト:sencritique.com) を通じてお気に入りの映画にオンラインで投票することで、観客による表彰に参加できる。

 SensCritiqueはフランス語でのみ利用可能であるが、視聴者は映画の下に表示されている星をクリックすることができる。

 編集:ツエリン・パルデン

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